ケアマネージャーが知っておきたい社会保障制度ガイド

ケアマネジャー実務のポイント

民主党前政権下での生涯制度改革議論、
障害福祉サービスの改正経過などを踏まえたケアマネジャーの実務は、
相談者の障害特性に応じた手続き、介護保健サービスと生涯福祉サービスの違い、
サービス併用の可否などがポイントになります。

 

障害特性に関しては、障害概念の広がりに注意しなければなりません。

 

近年、報道等でもとりあげられているように、
「発達障害」や「高次脳機能障害」など、今までは障害者福祉の対象とされていなかった障害類型がクローズアップされています。

 

また、難病を有する者も障害福祉サービスの対象となっていますが、
ここでいう難病とは、介護保険制度の「特定疾病」とは異なります。

 

そして、介護保険サービスと障害福祉サービスの違いは、大枠では類似していますが、
個々のサービスには大きな違いが見られます。

 

ですが、これらのポイントは、ケアマネジャーの業務において、
外すことができない重要なポイントになります。

介護保険サービスと障害福祉サービスの併用

介護保険サービスと障害福祉サービスの併用については、
ケアマネジャー実務の中でも重要なポイントです。

 

例えば、特定疾患に該当する65歳未満の人や、
介護保険サービスを最大限に活用しても支援サービスが不足してしまう人を支援する際は、
不可避な課題となります。

 

障害者福祉サービスの立場からは、このような取り扱いについて、
障害者自立支援法に基づく自立支援給付と介護保険制度との適用関係等について」
という通知が発出されています。

 

この通知により、介護保険該当となった障害者は、介護保険サービスを優先して利用することが求められますが、
これは機械的に適用されるものではなく、
障害者の生活実態や支援ニーズに基づいて個別に検討すべきものであるといえます。

 

つまり、ケアマネジャーの力量が問われるのです。

 

しかし、ケアマネジャーが実際に介護保険サービスと障害福祉サービスの特徴を見極めた上で、
相談者の生活ニーズを充足しながら自立支援を目指すマネジメントを一手に担うことは
荷が勝ってしまい、悪循環を招くことも考えられます。

 

障害福祉サービスに置いても、2015年3月までに、
原則としてサービス利用者全員に対して利用計画を作成する予定になっています。
今以上に荷が勝ることが考えられるため、
障害者の相談を担う相談員<相談支援専門員>との協働も視野に入れていく必要があるでしょう。

 

ケアマネジャーの実務としては、認知症などの精神疾患を抱える人への対応も重大課題です。

 

しかし、要介護の高齢者が、障害のある家族と同居している「老障介護」の事例もあり、
さらに、総合支援法では、関節リウマチのように加齢によって症状が進行する疾病も、
障害福祉サービスの対象となっているので、
介護保険と障害福祉サービスとの利用調整を求められる場面が増えてきます。

 

度重なる制度改正により、複雑化の一途を辿る障害福祉サービスですが、
ケアマネジャーの実務における重要関連項目として、
概要をしっかり把握しておくことが重要です。