ケアマネージャーが知っておきたい社会保障制度ガイド

つなぎ法と総合支援法の主な改正点

つなぎ法は、もともと自立支援法の附則におかれた法施行後3年時点の見直し規定に基づき、
政権交代前から検討を重ねてきた内容を盛り込んでいました。
そのため「つなぎ」といっても、かなり大掛かりな制度改正になっています。

 

まず、批判が多かった利用者負担については、
介護保険と同様であった「原則1割負担」のしくみを改め、
住民税非課税世帯は利用者負担を「ゼロ」としていました。

 

また、相談支援事業については、
2015年3月までに、原則としてサービス利用者全員に利用計画を作成するなど、
ケアプランに相当する「サービス等利用計画」の作成対象者を大幅に拡大しています。

 

障害児支援の抜本的な見直し、視覚障害者の外出支援サービス、
ケアホーム、グループホーム入居者への家賃補助制度の創設なども実施されています。

 

さて、このような改正点のなかでも、ケアマネジャー業務に大きな影響を及ぼすのが、
相談支援事業の拡充です。
相談支援事業の拡充では、介護保険と、障害福祉サービスを併用する人の場合、
介護保険のケアプランと障害福祉サービスの利用計画を2種類作成するケースも生じます。

 

総合支援法では、総合福祉部会における議論の成果も一部取り入れつつ、
つなぎ法をさらに改正しています。

 

ですから、利用者負担やサービス体系などの制度の基本的な制度は、
つなぎ法が主体となります。
主な改正点としては、制度対象に難病を有する者が追加されたこと、
介護保険の要介護度に相当する「障害程度区分」の判定方法の見直しなどが挙げられます。

自立支援法施行時から総合支援法までの改正概要(介護保険関連項目)

法律の名称

 

自立支援法: 障害者自律支援法

 

つなぎ法: 自律支援法から変更なし

 

総合支援法: 障害者の日常生活および社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)

 

制度対象

 

自立支援法: 身体、知的、精神障害

 

つなぎ法: 身体、知的、発達、精神、高次脳機能障害

 

総合支援法: 身体、知的、発達、精神、高次脳機能障害、難病

 

利用者負担

 

自立支援法: 生活保護以外は所得にかかわらず1割負担(介護保険と同じ負担のしくみ)

 

つなぎ法: 応能負担の考え方を原則とし、住民税非課税世帯は負担ゼロ

 

総合支援法: つなぎ法から変更なし(応能負担の考え方を原則とし、住民税非課税世帯は負担ゼロ)

 

障害程度区分

 

自立支援法: 要介護認定のしくみをベースに制度設計、知的・精神障害が軽く判定されがち

 

つなぎ法: 自立支援法から変更なし(要介護認定のしくみをベースに制度設計、知的・精神障害が軽く判定されがち)

 

総合支援法: 名称を「障害支援区分」変更。要介護認定のしくみをベースにしない。

 

支給決定時のケアマネジメント

 

自立支援法: 支給決定時のケアマネジメント(サービス利用計画)は任意

 

つなぎ法: 支給決定時のケアマネジメント(サービス利用計画)を必須化

 

総合支援法: つなぎ法から変更なし(2015年3月末までに必須化完了予定)