ケアマネージャーが知っておきたい社会保障制度ガイド

つなぎ法と総合支援法

自立支援法の見直しについては、民主党のマニフェストに基づいて、
自立支援法を廃止し、「障害者総合福祉法(総合福祉法)」を制定することを目指しています。

 

そのために、総合福祉部会を設置し、議論を進めています。

 

ただ、当時示されていた総合福祉法の制定時期は2013年の8月であり、
議論が長期化することが予想されたので、議論期間中のつなぎとして、
自立支援法を改正する必要性が指摘されたことにより、
自立支援法改正案が国会に提出されました。

 

これが「つなぎ法」と呼ばれる法律で、
2010年12月から段階的に施行され、2012年4月には全面施行されています。

 

その後、衆参両院で多数党が異なる「ねじれ国会」の状況になり、
政府与党は最終的に自立支援法の廃止を断念し、つなぎ法をさらに改正し、
法律名称そのものを変更する方針を決定しています。

 

これが「障害者総合支援法(総合支援法)」です。

 

「障害者総合支援法(総合支援法)」は、2009年の政権交代以降、
自立支援法に関して廃止する前提の議論(総合福祉法)と、
改正する前提の議論(つなぎ法)が並行して行われることになりました。

 

つまり、同じ法律を巡って廃止議論と改正議論が同時並行で進んだわけです。
同じようなことが介護保険法でおきたら、どうなるのでしょうか。

 

この間の様々な議論を全体的に把握することは、
障害福祉サービス事業所のみならず、行政機関でさえ困難であったと思われます。

 

このような経過を考えると、生涯福祉サービスの変遷を把握するためには、
つなぎ法と総合支援法の改正点を併せて把握することが、今の段階では重要なことです。

つなぎ法の検討経過

2008年12月 社会保障審議会障害部会において、自律支援法改正の部会報告がまとまる。

 

2009年9月  政権が交代し、更正労働大臣が自律支援法の廃止を明言。

 

2010年4月 議論期間中の「つなぎ」であっても、自律支援法などを改正すべきとの意見が見られるようになる。

 

2010年6月  つなぎ法案を国会で提出するが、首相退陣の影響で破棄となる。

 

2010年11月 再びつなぎ法案を国会に提出し、可決し、成立する。

 

2011年10月 つなぎ法の同行援護やグループホーム、ケアホーム家賃補助制度創設などの一部を施行。

 

2012年4月  つなぎ法の利用者負担の見直しや相談支援事業の強化など、全面施行。

総合支援法の検討経過

2009年9月  政権が交代し、更正労働大臣が自律支援法の廃止を明言。

 

2010年4月 障がい者制度改革推進会議総合福祉会を設置し、自律支援法廃止後の新法、
     つまり、障害者総合福祉法に関する議論がスタート。

 

2010年10月 総合福祉法の具体的内容を議論する検討課題別の会議体を設置。

 

2011年8月 総合福祉法の創設に向けた部会の骨格提言を取りまとめる。

 

2012年2月 国から自律支援法を廃止せず、法律名を含めて改正する方向が示される。

 

2012年4月 法律名の変更を伴う自立支援法の改正案「障害者総合支援法」を国会に提出。

 

2012年6月 総合支援法が可決し、成立。

 

2013年4月 総合支援法の一部施行(難病者を対象に追加など)。本格施行は2014年4月。